
Braveridge Monitoring Service
ため池管理システム
背景
九州北部豪雨や西日本豪雨では、多くのため池が決壊し、甚大な被害が発生しました。近年頻発している豪雨災害を踏まえ、国では防災重点ため池の選定基準の見直しが行われ、ため池対策のあり方が大きく変わっています。各自治体では、水位計設置を含め監視体制の整備が急務となっており、多くのため池に設置するためには低価格で設置性のよい「ため池管理システム」が求められています。
Braveridgeでは、これらの問題解決を図るため、当社の強みであるIoT無線通信技術、電池駆動が可能な低消費電力のBluetooth®︎LEと、広域通信が可能な携帯回線(LTE)を組み合わせ、さらに量産設計技術を活かして機器を小型軽量化し設置性を高めた「ため池管理システム」を商品化しました。
ため池管理システム
●IoT無線通信技術を活用
●すべての機器を無線化、独立電源駆動
特長
●機器費用/設置費用/ランニングコストを大幅に低減
- 従来システムと比べ超低価格な機器費用/ランニングコストを実現
- 設置現場における施工性を飛躍的に向上、設置コストを大幅に低減可能
- 全ての機器を完全独立無線化、ケーブルの破損や切断の心配がありません
●外部電源や配線が不要なため、現場での設置の自由度が飛躍的に向上
- 低消費電力のBluetooth®︎LEのLongRange機能※を使って、水位センサー・カメラとLTE通信部(LTE-BLEルーター)を分離し無線ネットワーク化
- データはLTE-BLEルーターに集約しクラウドに送受信、低通信コストと高い拡張性を実現
- LTE-BLEルーターはソーラーパネルおよび大容量固体電池を一体化させた完全独立構造、Bluetooth®︎水位センサー・Bluetooth®︎カメラも長寿命の電池駆動を採用
- 外部電源や配線が不要になり、全ての機器を独立して設置できるため、最適な場所への設置が可能
見通し条件で1km程度(環境に依る)の通信が可能
●インターネット経由で現況確認、遠隔操作による画像確認が可能
- インターネットを通じて、PCやタブレット、スマートフォンなどのWebブラウザで、いつでもどこからでも現場状況を確認可能
- 取得した水位情報を、グラフと数値で直感的に把握
- アラートをメールやLINEで管理者通知(LINE WORKSなどあらゆるチャットツールに対応予定)
- 警戒水位や危険水位は任意に設定可能
- マップ画面では、降水量や雨雲レーダーなどの気象情報、洪水浸水、津波などのハザードマップを重ねて表示可能
- 必要な時にPCやスマートフォンから遠隔操作でカメラ撮影できるため、消費電力と通信コストを抑えることができ、必要性に応じて「洪水吐」などの状況を撮影画像(静止画)で確認可能
- 定期撮影の設定も簡単
- 自治体などの管理者が使う総合管理画面では、複数のため池を一括して確認、管理が可能
●高い拡張性
- 電源不要、ケーブル接続も必要ないため、Bluetooth®︎水位センサーやBluetooth®︎カメラの台数を増やすなど追加設置も簡単
- カメラは複数台設置することができるため、多方向からの画像確認も可能
- 水位センサーやカメラ以外にも、将来的に多様なセンサーの拡張を予定(PM2.5 センサー、土壌水分センサー、人感センサー、etc.)
設置工事例
工事内容は現場の諸条件により異なります。
構成機器
●ソーラーパネル一体型ルーター

●Bluetooth®︎水位センサー

●Bluetooth®︎カメラ(オプション)

製品仕様
製品 | ソーラーパネル一体型ルーター |
---|---|
本体サイズ | W200 x L374 x T289 mm(ソーラーパネル) ※通信部除く |
本体重量 | 約3.7kg |
防水 | IPX5相当 |
無線 | LTE、Bluetooth®︎5.0 Long-Range |
太陽電池モジュール(ソーラーパネル) | 最大動作電力6W |
使用電池 | リチウムセラミック電池 |
動作温度範囲 | -10〜50℃ |
製品 | Bluetooth®︎水位センサー |
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本体サイズ | 通信ユニット:φ77 x H47 mm 水位センサー部:φ34 x H75 mm |
ケーブル長 | 10m |
本体重量 | 約920g |
防水 | 通信ユニット:IPX5相当、水中センサー部:水深10m |
無線 | Bluetooth®︎5.0 Long-Range |
測定範囲 | 水深0〜10m |
測定方式 | 水圧測定式 |
測定精度 | ±0.3%FS以内 |
使用電源 | CR123A(BLE通信ユニット 2本) |
電池寿命 | 約2年間(1回/5分ごとのデータ送信として) |
動作温度範囲 | -10〜50℃(水が凍結状態での使用不可) |
寒冷地使用 | 非対応 |
製品 | Bluetooth®︎カメラ |
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本体サイズ | φ77 x H164 mm ※取付ブラケット除く |
本体重量 | 約610g |
防水 | IPX5相当 |
無線 | Bluetooth®︎5.0 Long-Range |
解像度 | VGA |
使用電源 | CR123A(BLE通信ユニット 2本、拡張バッテリーユニット 6本) |
電池寿命 | 約2年間(静止画VGA画質、3回/日撮影として) |
夜間撮影 | 約2~3m(フラッシュ撮影モード) |
動作温度範囲 | -10〜50℃ |
ユーザーの声
『ため池管理システムを使用して』
牧の池水利管理組合 役員 木村 和彦 様
設置した牧の池ため池は、約270haの水田を賄うために作られたため池です。昭和20年に完成し、これまでに幾度か改修工事が行われてきました。しかしながら近年の豪雨に対しては、水量を管理することが非常に厳しい状況があります。田植えから約3カ月間、役員が管理しているわけですが、このシステムを使用することで即座に水量が把握でき、豪雨が予測される場合は、取り入れ口を閉鎖、また事前に放水するなどの対応が容易にできました。また、監視カメラを洪水吐に設置する事により、流木やゴミなどが流れ着いていないかを現地に行かずに確認することができ、便利で安心でした。
私たちの町も農家人口は減少しています。しかしながらため池は維持・管理していかなければなりません。農家以外の方々からも、ため池の管理は、どの様になされているのか・豪雨の水量は大丈夫ですか等、問い合わせが多くなりました。その時には、スマホの管理システムを見せて、現状を教え了解を得ています。
災害が発生するような豪雨のさなか、ため池に出向いて現地を確認する事は非常に危険を伴うものでありましたが、今年は、行かずに済みました。危険を避ける意味でも、ため池管理システムを設置して正解でした。
圧倒的低価格のリモートため池管理
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Braveridge Monitoring Service
Braveridge Monitoring Service(ブレイブリッジ・モニタリング・サービス)とは、Braveridgeが持つ無線デバイスや無線通信設計技術、最新のIoTプラットフォーム「BraveGATE」、直感的な操作を可能にするWeb技術、そして自社工場での量産技術、それらノウハウを活用して展開する革新的なIoTサービスです。